地銀の異常な低金利融資
どうも!
IGAです!
今日(7/4)の日経夕刊で気になる記事があったのでご紹介!
25年に全都道府県で融資縮小へ 金融庁検査報告 :日本経済新聞
地銀、中小融資の2割赤字 金融庁が初の検査報告 :日本経済新聞
簡単に説明すると、地銀の中小企業向けの融資の2割が赤字で融資してまっせ!
ということです。
私が働いている地域でも異常な金利を提示してくる地銀が多くいます。
「こんな金利を出してこの銀行は大丈夫なのか?」
と日頃思っていましたが、やはり赤字だったんですね。
銀行が融資のためのお金を調達する方法は大きく分けて二つです。
①預金
銀行3大業務である預金・為替・与信のうちの一つですね。
お客さんから預金を集めて、その中からお金を貸していく方法。
銀行にかかるコストとしては、預金の金利ですね。
最近の定期預金であれば0.03%程ですね。
で、貸出金利、例えば1.475%(短期プライムレート)で融資をします。
単純に考えると銀行の儲けは1.475% - 0.03% = 1.445% です。
但し、この儲けに人件費(銀行窓口スタッフなど)や設備維持費(ATMなど)などが加わるのと、貸した金が返ってこない場合もありますので、大幅に儲けは減ります。
②市場
市場からお金を引っ張ってくる方法です。
TIBORをベースにすることが多いですね。大体1ヶ月TIBORが0.15%程です。
正確な数値は毎日日経新聞に掲載されています。
市場からお金を引っ張ってくると、預金の時のような多くの人件費や設備維持費は必要ありません。
そのため、一般的には市場から調達したお金で融資する「市場金利融資」の方が、
金利が低く設定されます。
銀行の融資に関する収益構造を簡単に示すと以下のようになります。
貸出金利 = 調達コスト + 諸経費(人件費・設備維持費) + 収益分
本来であれば収益分を確保した上で融資をするのが普通ですが、以下のような事情で赤字融資をせざるを得ないようですね。
①銀行が多く、競争が激しい
②バブル、リーマン以降、企業が内部にお金を貯める動きをしたため、借入をする必要がない
特に大都市以外の地銀、信金などはそもそも貸せる企業数が少ない為、更に競争が激しくなっているようです。
よく「銀行は人が商品、人間力で勝負」と言われますが、実際は金利で左右されることも少ないようですね。
借りる側からすれば安い金利で借りたいのは分かりますが、赤字で貸してる銀行から借りるのは怖くないんですかね?
銀行が潰れたら、自分が置いている預金は返ってこないということです。
(大体融資がある銀行に預金を置く)
突然口座が使えなくなって、支払いなどができなくなれば企業も不渡りや倒産の危機だと思うのですが…
ちょっと長くなりましたが、仕事から帰って新聞を読むと気になったもので!
土日はゆっくり休んで、来週からもがんばろう!